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石戸トマトクリーム

BTF加藤です。

 

BTFでは今年新たな挑戦として、石戸トマトクリームの復活プロジェクトに取り組みます。

 

KITAMOTO AGRI BASEページでも紹介しておりますが、ここ埼玉県北本市石戸はかつてトマトの栽培が盛んで、大正時代に国産初の無着色ピューレの製造工場がありました。

 

このプロジェクトをはじめるにあたり、北本市役所のご協力のもと色々な文献を調べているのですが、石戸のトマト工場は当時最先端の真空窯を導入して、低温濃縮法という方法でトマトピューレを製造していたようです。この製造方法は当時は大変珍しく、愛知県からわざわざカゴメの役員方も視察に来られたようで、カゴメが刊行した「カゴメ100年史」には「石戸トマトクリームはわが国初のトマトピューレであった」と書かれています。

 

石戸トマトピューレは帝国ホテルや精養軒など一流レストランなどに出荷されていましたが、残念ながら戦争等の影響でトマト工場の生産はストップし、昭和19年に解散してしまいました。

 

最後は経営的にも非常に厳しかったようですが、残っている資料や当時を知る方たちへのインタビューを見ると、村民はトマト工場を大変誇りにしていたようです。

 

 

私は正直農業をするまで、自分が生まれ育った北本でこのような最先端で、町の人たちが誇りに思うような工場があったことを知りませんでした。

 

 

いまでは国産トマトピューレは珍しくありませんが、かつてこの北本市で、このような地元を誇りに思える歴史があったことを、私のように知らない市民の方たちがいるかもしれないと思いました。

この石戸トマトピューレをもう一度作り、この歴史を知ってもらい、市民の方が北本市をより好きになってもらえればなと思い、このプロジェクトをスタートしました。

 

 

 

 

前置きの説明が長くなりましたが、石戸トマトピューレを復活させるにあたり、まず当時作っていたトマトの味を再現するため、当時と同じ品種(ポンテローザ)の種を入手し、先週末に播種しました。

 

まずは無事発芽してくれるよう、これからしっかり管理していきます。

また栽培状況については随時報告していきます。


*石戸トマトピューレについては、きたもと広報もご参照ください。

 

 

 

To Be Continued…